オギュスタン・ベルク教授が「KYOTO地球環境の殿堂」第8回殿堂入り者に! (2017.01.13)

2017/01/12 19:15 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿   [ 2017/01/12 19:16 に更新しました ]

地球システム・倫理学会の協賛会員であるオギュスタン・ベルク(Augustin
Berque)先生(フランス国立社会科学高等研究院教授)が、このたび「KYOTO地
球環境の殿堂」(The Earth Hall of Fame Kyoto) の第8回殿堂入り者の一人
として選ばれました。表彰式は2017年2月11日に国立京都国際会館メインホール
において開催されます。

「KYOTO地球環境の殿堂」は、地球環境の保全に多大な貢献をされた方々の功績
と名誉を讃えるべく、京都府、京都市、京都商工会議所、環境省、大学共同利用
機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所、公益財団法人国際高等研究
所、公益財団法人国立京都国際会館から成る「KYOTO地球環境の殿堂運営協議会」
が2010年に創設したものです。

ベルク先生の他には、前ウルグアイ大統領のホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダ
ノ氏、および、医師、ペシャワール会現地代表、PMS(ピース・ジャパン・メデ
ィカル・サービス) 総院長の中村 哲氏が、第8回の殿堂入り者となりました。

第8回「KYOTO地球環境の殿堂」表彰式および国際シンポジウムへの参加につい
ては、以下のサイトをご覧ください。
http://www.pref.kyoto.jp/earth-kyoto/annai/index.html

(犬飼孝夫)

サラ・ハンナシ元駐日チュニジア大使が旭日重光章を受勲されました(2016/05/11)

2016/05/17 2:03 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿   [ 2016/05/17 2:15 に更新しました ]

サラ・ハンナシ元駐日チュニジア大使(地球システム・倫理学会 外国人協賛会
員)は長年にわたり日本・チュニジア間の友好親善及び相互理解の促進のために
寄与されてきました。その功績が認められ、今春の旭日重光章を受勲されました。
チュニジア全権大使として10年間にわたる日本駐在の間は、地球システム・倫理
学会の発展のためにも様々な形でご協力くださいました。ハンナシ大使の御受勲
は、本学会にとっても大変喜ばしく、名誉なことであります。アラブの春以来、
チュニジアは決して民主国家として平坦な道を進んでいるわけではなく、数多の
危機と困難を乗り越えるべく、努力を重ねています。この機会にあらためて両国
の親善が深まることを祈念するものであります。(青木三郎)

テスト

2016/05/17 2:02 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿   [ 2016/05/17 2:06 に更新しました ]

比較文明学会 第33回大会

2015/10/31 6:49 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿

比較文明学会第33回大会のご案内

 

比較文明学会第33回年次大会では、 「イノベーションと文明」というテーマを掲げ、活発な技術革新や産業活動の先にある人類の未来の生き方について皆様とともに考えたいと思います。多数のご来場をお待ち申し上げております。

                                                                                       大会実行委員長 榎本のぞみ

 

テーマ:「イノベーションと文明」

日時:2015117日(土)、8日(日)

会場:東京理科大学葛飾キャンパス(東京都葛飾区新宿6-3-1

 

<特別講演>

特別講演1(講義棟201教室)

石黒 浩(大阪大学基礎工学研究科特別教授)「ヒトとロボットの進化」

司会:中牧弘允(国立民族学博物館名誉教授)

 

特別講演2(講義棟201教室)

本川達雄(東京工業大学名誉教授)「生物学的文明論からイノベーションを考える」

司会:阿部珠理(立教大学教授)

<プログラム>

117日(土)(大会第1日目)

 

9:30~ 受付開始(講義棟201教室前)

大会参加費:一般会員 3,000円、非会員 参加費無料・資料代500円のみ

 

10:0011:00 特別講演1(講義棟201教室)司会:中牧弘允(国立民族学博物館名誉教授)

石黒 浩(大阪大学基礎工学研究科特別教授)「ヒトとロボットの進化」

 

11:0012:00 テーマ関連ビデオ上映(講義棟201教室)

 

13:0014:20 特別講演2(講義棟201教室)司会:阿部珠理(立教大学教授)

本川達雄(東京工業大学名誉教授)「生物学的文明論からイノベーションを考える」

 

14:4017:00 公開シンポジウム「イノベーションと文明」(講義棟201教室)コーディネータ:松本亮三(東海大学教授)

パネリスト:14:4017:00 公開シンポジウム(講義棟201教室)
「イノベーションと文明」

パネリスト:
川野俊充(ベッコフオートメーション株式会社 代表取締役社長・慶應義塾大学SFC研究所 上席所員)
「ドイツのモノづくり政策Industrie 4.0が狙う標準化によるイノベーション」

綾部広則(早稲田大学教授)
「日本の科学技術イノベーション政策――その背景と特徴」

山下範久(立命館大学教授)
「再帰的近代化とイノベーション」

中泉拓也(関東学院大学教授)
「イノベーションと経済・社会」

 

川野俊充(ベッコフオートメーション株式会社 代表取締役社長・慶應義塾大学SFC研究所 上席所員)

    「ドイツのモノづくり政策Industrie 4.0が狙う標準化によるイノベーション」

綾部広則(早稲田大学理工学術院教授)「日本の科学技術イノベーション政策――その背景と特徴」

山下範久(立命館大学国際関係学部教授)「再帰的近代化とイノベーション」

中泉拓也(関東学院大学経済学部教授)「イノベーションと経済・社会」

14:4017:00 公開シンポジウム(講義棟201教室)
「イノベーションと文明」

パネリスト:
川野俊充(ベッコフオートメーション株式会社 代表取締役社長・慶應義塾大学SFC研究所 上席所員)
「ドイツのモノづくり政策Industrie 4.0が狙う標準化によるイノベーション」

綾部広則(早稲田大学教授)
「日本の科学技術イノベーション政策――その背景と特徴」

山下範久(立命館大学教授)
「再帰的近代化とイノベーション」

中泉拓也(関東学院大学教授)
「イノベーションと経済・社会」

 

17:3019:30 懇親会(管理棟1 食堂)会費 一般会員6,000円、学生会員3,000

非会員もご参加いただけます。

 

118日(日)(大会第2日目)

9:30~受付開始(講義棟503教室前)

10:0011:30 個人研究報告1(講義棟505教室)、個人研究報告2(講義棟506教室)

11:3013:00 役員会(講義棟510教室)

13:0015:00 個人研究報告3(講義棟505教室)、個人研究報告4(講義棟506教室)

15:0016:00 総会 研究奨励賞授与式(講義棟503教室)

16:00     総括・閉会(講義棟503教室)

 

【お問い合わせ】

大会実行委員会事務局

259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1 東海大学文学部アメリカ文明学科内

Emailjscsc.33rd.conference@gmail.com

 

 

  事前申し込みは不要ですが、人数把握のためご出席いただける場合は一報いただけると有難く存じます。こちらのサイトも合わせてご覧ください。

 

・比較文明学会website 

http://www.jscsc.gr.jp/index.do

・学会Facebook (33回大会について)

  https://www.facebook.com/hikakubunmeigakkai/posts/858995907548018

第5回東日本大震災関連シンポジウム(2014年07月22日)

2014/06/18 18:24 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿   [ 2014/06/18 18:27 に更新しました ]

第5回東日本大震災関連シンポジウム「こころの再生に向けて~震災後の自然と社会」開催のお知らせ

京都大学こころの未来研究セン ター震災関連プロジェクト 「こころの再生に向けて」が以下のシンポジウムを開催します。
地球システム・倫理学会の鎌田理事・島薗理事・田中理事が登壇します。
詳しくは「京都大学こころの未来研究センター」< http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/index.php > にお問い合わせください。


第5回東日本大震災関連シンポジウム「こころの再生に向けて~震災後の自然と社会」

日 時:2014年7月22日(火)13時~17時
場 所:京都大学稲盛 財団記念館3階大会議室
テーマ:「震災後の自然と社会」

第一部
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授・宗教哲学・民俗学)「趣旨説明」
基調講演(1):田中克(京都大学名誉教授・森里海連環学)「震災後の自然環境の変化」
基調講演(2):草島進一(山形県議会議員・羽黒山伏・元神戸元気村副代表)「震災後の社会と持続可能な未来」
コメント:コメンテーター・金子昭(天理大学教授・倫理学)

第二部
報告:島薗進(東京大学名誉教授・ 上智大学 グリーフケア研究所所長)「原発事故が問いかけるもの」

総合討論:「震災後の自然と社会」田中克+草島進一+島薗進+大西宏志(京都造形芸術大学教授・情報デザイン)

司会:鎌田東二

主催:京都大学こころの未来研究センター震災関連プロジェクト 「こころの再生に向けて」
共催:科研「身心変 容の比較宗教学」(身心変容技法研究会)+聖地文化研究会(「生態智の拠点としての聖地文化」)

「舞根森里海研究所」設立(2014年4月26日)

2014/05/06 19:04 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿

地球システム・倫理学会理事で京都大学名誉教授の田中 克(たなか・まさる)先生が初代所長となり、宮城県気仙沼市に「舞根森里海研究所」(Moune Institute for Forest-Sato-Sea Studies)が2014年4月26日に設立されました。以下は日本財団のFacebook記事からの抜粋です。

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宮城県気仙沼市唐桑町の舞根(もうね)湾のほとりで、4月26日、舞根森里海研究所がオープンしました。

この研究所は、日本財団、京都大学フィールド科学教育研究センター、NPO森は海の恋人が協働で建設したもので、今後は三陸沿岸の水産漁業の研究・教育の拠点となることが期待されます。

東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼・舞根湾では、震災から1年も経過しない時期にカキ養殖が復活。その背景には、25年にわたって荒廃した森で植樹を続けてきた森は海の恋人(旧「牡蠣の森を慕う会」)の取り組みがあります。京都大学フィールド科学教育センターは、海と森の関係性を分野横断型で捉える「森里海連環学」を新設、2004年以来、植樹活動を研究面でサポートしています。

日本財団は、次世代に豊かな海を引き継ぐために、海に関わる研究のほか、海洋教育活動や地域コミュニティの活性化も狙いとして、助成金99,990,000円を拠出しました。

オープニングの式典で、森は海の恋人の畠山重篤理事長は、既存の学問領域を超えた広い視野を持ち、世界で活躍できる人材の育成に意欲を見せたほか、日本財団の尾形武寿理事長は「この研究所が三陸沿岸の復興のシンボルとなり、日本の教育を牽引してほしい」と期待を語りました。

京都大学の名誉教授で初代の所長となった田中克所長は「世界の人々の思いが集まって、それに支えられて、人が育っていく場所にしたい」と抱負を述べました。

同研究所は、鉄骨造り2階建てで、1階には養殖実験室や多目的スペースを、2階には事務室、応接図書室、会議室、精密分析室を備えています。今後は、研究・教育の拠点として、国内外の研究者や学生が集う研究活動や子供の教育事業など幅広く利活用されることが期待されます。

「川内原発再稼働反対」 ネット署名

2014/04/27 22:20 に 白石成子 が投稿   [ 2014/04/27 22:32 に 地球システム・倫理学会事務局 さんが更新しました ]

「川内原発再稼働反対運動推進会」の趣旨 

 2011年3月11日の東日本大震災後の東京電力福島第一原子力発電所の爆発における放射能汚染は、日本だけでなく世界中の人々を震撼させました。人類の作り出したエネルギー装置を人類の手で制御できなくなり、人や環境に多大な損害が及ぶということを目の当たりにしたのです。私が20代のころに3年間過ごした福島の地を2014年3月22日に訪問し、かつてあった広大な自然や街並みが場所によっては廃墟と化している様子に愕然としました。先祖代々の土地を離れ、この先も故郷に帰ることができない現実。

 安倍晋三首相は、九州電力川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県)の再稼働に意欲を示しています。ひとたび事故が起これば取り返しのつかない原発を何故、再稼働しようとするのでしょうか。仮に川内原発で事故が起これば、風向きによっては鹿児島県だけでなく熊本県や宮崎県、大分県にまで被害が拡がります。自然エネルギーや他の代替エネルギー政策を進める前に川内原発を日本で初めに再稼働するという政府の方針には大いなる疑問と違和感、不信感を抱かざるを得ません。原発事故は地域を崩壊させ再起不能にします。再稼働は何としても阻止しなければ、将来の日本を背負う子供たちに申し訳が立たないのです。

 そのような思いから、この度「川内原発再稼働反対運動推進会」を設立。皆様に情報を提供し、反対署名運動を展開するためにこのサイトを立ち上げました。この活動の趣旨にご賛同頂ける方は「ネット署名」に必要事項を記入してご返信ください。川内原発再稼働に反対する皆様の声を安倍首相に直接届けたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。 
事務局代表 増田博美

主催: 川内原発再稼働反対運動推進会 
事務局: 〒104-0061 東京都中央区銀座7-13-2銀座パインビル6F 
              (株)グローバルハート 内 (連絡先)
TEL: 03-3524-1468    FAX: 03-3524-1564 
E-mail: gheart@fine.ocn.ne.jp

安倍フェローシップ個人研究プロジェクト募集

2013/07/30 17:21 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿   [ 2013/07/30 17:39 に更新しました ]

 国際交流基金日米センター(CGP)と米国社会科学研究評議会 (SSRC)は、安倍フェローシップ個人研究プロジェクトを公募します。

 安倍フェローシップは個人の調査研究プロジェクトに対する研究支援制度です。その目的は、社会科学と人文科学の分野における高度な政策指向型研究を促進し、日米の研究者間の新しい協働関係とネットワークを形成すること、また、これら研究者から比較研究あるいは国境を越える視点に立った研究への取り組みを引き出していくことです。学者、研究者、また学界以外の分野(ジャーナリズム・法曹界等)の専門家からの申請を歓迎します。

 申請資格は日米いずれかに研究の拠点を持ち、博士号ないしは専門分野での同等の経験を有していることです。募集人員は13名前後。奨学金支給額は定額方式ではなく申請された研究プロジェクトによって個々に決定されますが、一般に研究費、渡航費、滞在費、および給与補償分が支給されます。支給期間は最短3ヶ月、最長12ヶ月間です。応募はSSRCのホームページにてオンラインでのみ受付けています。締め切りは9月1日です。詳細についてはwww.abefellowship.infoをご覧下さい。

また、プログラム内容およびオンライン申請についての疑問点にお答えする安倍フェローシップ申請説明会を7月22日(月)東京、7月29日(月)神戸にて開催いたします。当日は過去の安倍フェローを講師として迎える予定です。詳細は別紙案内または、http://www.jpf.go.jp/cgp/fellow/abe/news/130705.htmlにございます。応募をお考えの方はぜひご参加ください。 

 

問い合わせ先:

〒160-0004 東京都新宿区四谷4-4-1 国際交流基金日米センター内

米国社会科学研究評議会(SSRC)東京事務所

安倍フェローシップ・プログラム

Tel: (03) 5369-6085    Fax: (03) 5369-6142

Email: ssrcABE@gol.com

世界ユネスコクラブ連盟会議における基調講演(2013年3月)

2013/04/20 4:58 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿   [ 2014/04/27 22:46 に更新しました ]

地球倫理とユネスコ

服部 英二 
日本、地球システム・倫理学会会長 
世界ユネスコクラブ連盟名誉会長 


「人類は母なる大地を殺すのであろうか?もし、仮に母なる大地の子である人類が母を殺すなら、それ以後生き残ることはないであろう」とアーノルド・トインビーは述べています。

 人類生誕以来の600万年の悠揚たる時間から見ると、その2万分の1という瞬間に等しい時間帯に、科学革命が起こり、人と自然が分離されました。およそデカルトによる「人は自然の主であり所有者である」という自然認識こそが、産業革命を惹起したものですが、この時から人びとの関心は急激に「存在」から「所有」に移ったことに注目せねばなりません。以来、地球という水の惑星がはぐくんできた巨大な生命系の中に位置する人類は、他のすべてを支配の対象とし、母なる地球を、そしてその母が生み出した生きとし生けるものを自らの「進歩」という名のもとに簒奪してきたのです。 

 今日、国連機関をはじめとする国際世論喚起の数々の試みにも関わらず、地球環境は破壊され続け、日々100の生物種が地上から姿を消し、近い将来20億の人びとが飲み水にも事欠く事態が予想されます。
しかしながら、明日を思わず、今日の利益を追求し続ける市場原理主義は、未来世代に思いを致すことがありません。限りない欲望の追求が「自由」の旗印のもとに推し進められているのです。それはあくなき所有の拡大であり、人間の内的成長とは無関係なのです。この市場原理主義こそが覇権主義の正体であり、この覇権主義を終焉させることこそが人類の明日の共生を可能にする条件であります。

 われわれが知るべきは、地球の砂漠化は人間の心の砂漠化から招来した、ということです。地球システムを救うには、今こそ新しい倫理が問われなくてはなりません。すなわちパラダイムの転換が必須であるとわれわれは確信します。古いパラダイムである「所有の文化」から新しい「存在の文化」への転換です。その新しい地球倫理の探究のためには、近代の戦争の文化を生み出した理性至上主義すなわち「父性原理」の徹底的な批判、すべての文明の深奥に通底する「母性原理」の見直しが行われなければならないとわれわれは信じるのです。「力の文明」から「生命の文明」への転換であります。「戦争の文化」から「和の文化」への移行であります。

 世界の現状は、カントやユーゴーの夢見た「世界連邦」の成立には程遠いと言わねばなりません。しかし「地球市民」の意識の涵養は可能であります。何故ならば、ミシェル・セールが奇しくも見てとったように、人間に切り裂かれた自然が、無言のうちに、人間に立ち向かって再結集し始めているとすれば、この状況こそが全人類への「挑戦」challengeであり、それへの「応答」responseが地上の全民族に求められているからです。

 ユネスコはロンドンで1945年、「戦争は人の心の中に生まれるものであるから、人の心の中にこそ平和の砦を築かねばならぬ」との深い反省から創設されました。憲章は更に「政府間の政治的・経済的取り決めのみに基づく平和は、世界のあらゆる人民の、一致した、永続する、真摯な支持を確保できる平和ではない。よって平和は、それが失われないためには、人類の知的・精神的連帯の上に築かれなければならない」と明記しています。

 世界ユネスコクラブ連盟は、1981年、この精神を蘇らせるために創設されたのです。今やすべてのユネスコクラブは、人類の維持可能性と生存のために、すべての民族の意識を「地球倫理」へと覚醒する義務を負っています。

 2011年3月11日、私の祖国日本は、震度9の地震とそれに伴う巨大津波による恐るべき災害を経験しました。それはフクシマの原発を破壊し、3万人の人命を奪いました。30万人の人々は未だ故郷に帰れないままです。

 この大災害は重要な真理を明らかにしてくれました。それは人間が自然に対しもっと謙虚であるべきだということ、そして人類が直面する危機は、経済・金融の危機というより、もっと根本的な危機、すなわち文明そのものの危機である、ということです。

 日本の地球システム・倫理学会は、その年の4月11日、「緊急声明」を発表し、人類文明の価値の転換を訴えました。それは父性原理から母性原理への転換、理性による自然の征服――それは人間の抽象化に外なりません――から、ホリスティック(全人的)なアプローチへの転換です。言い換えれば、それは戦争の文化から平和の文化への転換であり、和の文明への転換です。この精神で、われわれは地球倫理のための国際デーの創設を訴えたのです。

 フクシマの悲劇から丁度1年目の3月11日、われわれは第2声明を発し、3・11を地球倫理の日にすることを訴えました。ここにその一節を引用します。
「放射能汚染を許すあらゆる行為は、計り知れない害悪を半永久的に人類と地球に残すものであり、1997年のユネスコ総会において、現存世代には未来世代が享受すべき美しい地球を残す責任があると、全世界が一致して採択した[未来世代に対する現存世代の責任宣言]に対する背信行為であると知るべきです。」

 私の願いは、ヒューマニズムとルネサンスの揺籃の地であるこの歴史的な都市からの私たちのこのアピールが、人類の運命を案ずるすべての民族に届くことです。
国連組織の良心と言われるユネスコは、この重要な任務に対し重要な役目を果たすでありましょう。

 最後に私は、世界連盟会長ジョージ・クリストフィデス氏に敬意を表し、イタリア・ユネスコクラブ連盟とその会長マリアルイザ・ストリンガ女史、そして私がここにいることを可能にしてくれたトスカーナの5つの都市とフィレンツェの商工会議所、またすべての協力者にお礼を申し上げます。私は、皆さんと共に、未来世代のためにこの地球を救い、人類の未来に道を開くべく全力を尽くす責任を痛感しております。

竹尾徳治氏(飛鳥・橿原ユネスコ協会相談役)のエッセイ

2013/04/12 1:49 に 地球システム・倫理学会事務局 が投稿   [ 2013/04/12 3:01 に更新しました ]

                                      世界ユネスコクラブ連盟公式提案

                     3.11を「地球倫理の日に」               飛鳥・橿原ユネスコ協会相談役 竹尾 徳治

 

はじめに

私が東日本大震災・原発事故2周年を前に、この惨害からいかなる教訓を引き出し、未来を切り開いていけば良いのかと思索していた時、かねてからご指導を得ている服部英二先生(注1)から一通のメールをいただいた。先生は震災後直ちに行動を起こされ、地球システム・倫理学会を通じ「3.11を地球倫理の日に」「国連倫理サミット開催を」との2つの提案をまとめられた。これをもって世界各地を回られ、官民ユネスコ関係者や多くの識者の賛同をえられ、本年(2013年)311日、民間の世界ユネスコクラブ連盟総会に取り上げられ、日本発のメッセージが世界へと届くに到ったとの報だった。そこで早速概要を紹介し、皆様のご参考に供したい。

 

「地球倫理の日」の制定の提案

201338日~13日、フィレンチェ(伊)ベッキオ宮殿で開催された世界ユネスコクラブ連盟(WFUCA)(注2)の理事会・国際会議にて東日本大震災発災日である311日を「地球倫理の日」に制定すべく、全世界・国際機関に向け公式によびかけることが提案された。この趣旨は地球システム・倫理学会(会長・服部英二)の二つの「緊急アピール」を受けてなされたものである。東日本大震災1ヶ月後の2011411日に発信された「国連倫理サミット開催と地球倫理の日創設の訴え」と、2012311日に発信された「3.11を地球倫理の日に」である。これらを受け、今回、総会で服部先生が基調講演をされることになった。(今回の2つのアピールは地球システム・倫理学会HP参照のこと。)

(アテネ2005年大会で分裂状態の世界連盟が松浦事務局長[当時]と服部特別顧問の尽力、「和」の精神で統一回復。)

今回の提案の基礎となった2つのアピールの重要なポイントは次のとおりである。 

 ①今次大震災と「原発事故」は、日本のみの問題から人類と地球にとって、文明の破局の第一歩として許容できない問題と考えなければならない。

 ②しかるに、破局の危機を秘めたこの事故から教訓を引き出し、新たな未来を開こうとしていない憂慮すべき現状がある。

 ③教訓とすべきは、第1には巨大被害をもたらす科学技術をリスクゼロでなければ決して使用が許されないこと。第2には最終廃棄処理方法がない核廃棄物に象徴される現在世代の倫理欠如が人類の緊急課題である。

 ④危機の根底に倫理の問題が存すとし、「力の文明」から「命の文明」への転換、「命」の継承を至上価値とする「母性原理」を再評価、脱原発に舵を切るべきである。  

 ⑤以上から、「地球倫理」の確立なしには次世代に美しい地球を残し、未来の人類文明を維持しえない。

 この提唱が世界ユネスコクラブ連盟の総会で公式に提案され、更に「国連倫理サミット」を来年(2014年)ワシントンDCで行うとしている。かくして2013年は「地球倫理」がより具体的なかたちで結実する年になると期待されている。

 

一石を投じるか「地球倫理の日」

 戦後67年の歴史をもつユネスコ憲章。この平和と共生の理想に反し、現実は見方によれば、核の恐怖はじめ国家間、民族間のエゴ、環境汚染の拡大等地球レベルの文明の危機が始まりだした時代とも言えよう。

 それだけに今回の提案では、大震災とフクシマ原発事故を経験した悲劇を二度と他国・他地域で発生させてはならないことが強調されている。1997年、ユネスコ総会は全世界一致で採択して美しい地球を未来世代に残す責任を決めた。その「未来世代に対する現在世代の責任宣言」に対しても今回の放射能汚染は背信行為であり、軍事・民事で二度の放射能被害を受けた日本人の核廃絶へと向かう歴史的責務は重い点を主張している。この「地球倫理の日」の提唱を軸に、世界の人々と共に意識を変える運動に広げうるならば人類の未来への貢献は限りなく大きいと考えられる。とはいえ、現実の政治経済の世界でユネスコの力は小さすぎるのかも知れない。しかし一方で、ユネスコには世界の「知と先駆的理念の収斂する場」という強みがある。またユネスコには、人々の意識に一石を投じ、その波紋を世界に広げ、現実政治を変える世論へと成熟させる役割がある。例えば、今日、私たちの常識となっている「生涯学習(教育)」(1970年代初提唱)や人類共有の遺産として40年前に採択された「世界遺産条約」もユネスコにより制定されたものである。ユネスコが「戦争の文化」に対峙し「平和の文化」を地道に粘り強く訴え続けて来た意味を、今、改めて噛み締める時代だといえよう。「諸国民の永続的な誠実な支持と知的精神的連帯」を説いたユネスコ憲章の理念からして、今回震災直後から2年、日本の民間の知的集団たる地球システム・倫理学会(会長・服部英二)が主導発信し、世界の良識へ働きかけ、賛同を得て「地球倫理の日」を世界ユネスコクラブ連盟(WFUCA)の公式提案にまで広げられた。今後国連やユネスコをはじめ、世界各国の各種団体に取り上げられ、毎年3.11を中心に世界中で多くのフォーラム等を通じ各人が「地球市民として自覚の拠点」(桑原武夫「地球の品位」)を見出していくならば、今回の悲劇や危機が教訓となり、未来世代に責任を持てる自然観や文明観の確立に貢献することは必至である。 


ユネスコ事務局長・イリーナリ・ボコバ氏、2012年、世界遺産40周年に来日。被災地を励まし民間ユネスコ発祥の地も訪問。今回の提案にも共感。

 

むすび

 「地球倫理」というと一見浮世離れし現実と乖離したことのように思われがちだが、この地球上のあらゆる人々が自らの子や孫に対し「今の延長線上でよいのか」「何を変え、何を継承すれば良いのか」「自然とどう付き合っていくのか」などを考える日=世界ユネスコクラブ連盟が呼びかけた「3.11地球倫理の日」が、多くの支持を得て私たちの身近のものとなることを願ってやまない。

*************

(注1)服部英二:21年間パリのユネスコ本部勤務、著名なプロジェクトに貢献、事務局長の特別顧問、麗澤大学比較文明文化研究センター客員教授、世界のユネスコ活動の理論的指導。主な著作『文明は虹の大河』(麗澤大学出版会)、『文明間の対話』(麗澤大学出版会)。

(注2)WFUCAThe World Federation of UNESCO Clubs Centers and Associations.1981年日本の民間主導で仙台にて結成。

 なお、本稿は「男女共生ネットTokushima」の「生き生き絆レポートNO4」に掲載予定の文章です。同会の了解を得て転載させて頂きました。

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