異常気象 中国の旱魃

投稿日: 2011/10/14 2:01:31

2010年04月05日更新

西南大旱魃は広東省西部に影響、深刻な春旱魃の恐れ

新華網広州4月2日電(呉涛記者)。記者が2日に広東省洪水旱魃対策本部と気象局からの情報で知り得たところでは、年初以来の降水量不足と西南地区大旱魃の影響で、西江の水量は6割まで減少した。4月1日の5ヶ所の観測点は重大旱魃等級に達しており、広東省西部及び東部は11万人以上が用水不足の影響を受け、旱魃被災面積は30万畝以上に及んでいる。春耕作用水使用高峰期の到来とともに、広東省西部及び東部潮汕平原では深刻な春旱魃に見舞われる怖れが拡大している。

広東省気象局の監測によれば、広東省の3月の降水量は例年比6割以上少なく、西南部の西端の湛江、茂名等は8-9割少なく、広東省東部の潮汕平原に位置する潮州、掲陽等では6割から8割少なくなっている。

広東省洪水旱魃対策本部常務副主任の賀国慶は次の様に語っている。3月31日現在、降水量の継続的な不足と西南地区の歴史上稀に見る大旱魃により、

西江上流の来水量は顕かに激減し、西江上にある高要水文拠点の流量は1150

立方米/毎秒で、例年比57%の減少である。この影響で、広東省西部地区の春の旱魃が台頭、目下の旱魃被災面積は28万畝で11000人が用水困難に直面している。東部地区も降水量不足で旱魃が現れており、現在の被災面積は5.5万畝、

10万人の用水に困難が生じている。広東省洪水旱魃対策本部に依れば、旱魃被災地は軽度旱魃が主とのこと。

広東省気候センター高級工程師の陳新光によれば、4月1日の監測では広東省全省の監測点のうち5監測量点が重旱魃、22監測点が中級旱魃であり、重旱魃地帯は主として雷州半島に分布している。

賀国慶は、気象と水文部門の予測では冷たい空気の影響により、今後広東省では小雨かもう少し多い雨は期待出来るものの、降水量不足は依然として継続するので、春耕生産の為の用水量高峰到来に伴い、広東省西部と広東省東部潮汕平原にはかなり深刻な春旱魃に見舞われるだろう、と語った。(完)

原文 中国語 新華網 10/04/02 抄訳 島崎「是」2010/04/03

[訳者コメント]

西江は広東省最大の河川で北江、東江と広州市付近で合流して珠江となる。

源流は雲南省南部で、雲南省の南盤江—広西壮族自治区の南盤江、紅水河、黔江、潯江—広東省の西江と繋がって全長は2000キロに達する中国第三の大河である。乾燥による河川全長での蒸発量の増加及び上流での用水激増等で珠江デルタは今後更なる欠水に脅かされるかも知れない。