第12回 2016.11.12


地球システム・倫理学会 第12回学術大会
麗澤大学創立者・廣池千九郎(1866-1938)
             生誕150年記念学術大会

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【テーマ】A World of Sustainability〜とこわかの思想〜

【日時】20161112日(土)9:0018:00

【会場】麗澤大学(千葉県柏市光ヶ丘2-1-1

【共催】麗澤大学比較文明文化研究センター

【協賛】東京大学大学院新領域創成科学研究科サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム、一般財団法人神の宮共働態



地球システム・倫理学会第12回学術大会 大会趣旨

A World of Sustainability〜とこわかの思想〜

 今日われわれは母なる地球と人類自身の存亡の危機に直面している。それはほかならぬ文明そのものの危機である。

 19世紀から20世紀にかけて頂点に達した機械論的科学主義は、研究対象をあくまで理性に徹した観察者の外に置く主客二元論であり、そこから生まれた盲目的な進歩の概念は物質的な文明論を生みだした。自然は非生命化され、人類のための資源となった。そのため今日では、二つの対立するイデオロギーが生まれている。科学技術的な文明のグローバル化の中にあくまでも「成長」を追及する立場と、反対に文化的独自性を保つ諸民族の中に自然との共生を認め、その伝統的価値を尊重し、文化の「多様性」を守ろうとする立場である。こうした強固な対立思想の背景には、科学と文化伝統は本質的に相容れず、越えがたい深淵に阻まれている、といういわれなき思い込みがあった。

 この二つの明白に相反する立場の出現は、過去300年ほどの間―それは実は人類史の2万分の1の時間帯に過ぎないのだが―西欧発の科学が古来のホリスティック(全一的)な、自然観から離れたことによるのではないか、が問われなければならない。

 母なる地球を簒奪してきた文明は、いまや人類を自滅の崖っ淵に追い込むに至った。この危機を脱するには、科学的に細分化された専門知が、諸文明に通底する価値と出会う統合知が求められねばならない。それは智(Sapientia)と呼ばれうるものである。

 実は、最近になって、量子物理学をはじめとする最先端の科学は、宇宙には科学が放棄した先人たちの宇宙観に近いある種の全一的秩序―ホールネス―が存在することを発見するに至った。万有の相関と相互依存を説くその新しい全一論によれば、「全は個に、個は全に遍照する」のである#。この存在論では、大いなるいのちの循環が認識され、人間は自然を統御するものではなく、大自然の一員として母なる地球と共に永遠の死と再生を繰り返す存在として再把握される。「とこわか(常若)の思想」である。

 わが国では、伊勢と出雲はサステイナビリティの象徴であり、式年遷宮は、石にも金にもまして、永遠のいのちを語っているのだ。

 アーノルド・トインビーは伊勢を訪れた時の感慨を次のように書き止めている。  

 「この聖なる地で、私はすべての宗教に通底する一なるものを感じる」

 はたしてこのメッセージが世界に届くものとなりえるか、これが今問われている。

#東京からのメッセージ(UNESCO 1995

 

【プログラム】

08:00-      受付(校舎「あすなろ」4階ロビー)

09:00-12:00 自由論題発表(校舎「あすなろ」4階)

12:00-13:00 昼食

13:15-13:30 開会挨拶

13:30-15:00 基調講演(廣池千九郎記念講堂)

       講師: 中西 進(高志の国文学館館長)

                       テーマ:日本人と「無」

15:00-15:20 休憩

15:20-18:00 シンポジウム「A World of Sustainability〜とこわかの思想〜」

座長服部 英二(地球システム・倫理学会第2代会長)

シンポジスト:

 中村 桂子(JT生命誌研究館館長)

 広井 良典(京都大学教授)

 薗田 綾子(株式会社クレアン代表取締役社長)

 秋山 知宏(東京大学大学院助教)

コメンテーター:川勝 平太(静岡県知事)

18:00-18:10 閉会挨拶

18:30-20:00 懇親会

 

【自由論題発表】

(発表順・会場など変更になる場合もあります。発表時間20分、質疑応答10分)

 

校舎「あすなろ」4階2410教室(倫理・文明部門)座長:鬼頭 秀一(星槎大学)

1)西井 美穂(毎日文化センター)

  赦しの瞬間 ― ヒロシマの「被爆者」の語りの分析を中心に 

2)堀内 一史(麗澤大学)

  米国のキリスト教福音派による環境保護運動 ― その現状と課題

3)関 陽子(長崎大学)

  社会システムの構造的理解に基づく「野生動物倫理」―“保全倫理学”にむけて

4)佐伯 民江(関西学院大学院)

  環境倫理をテーマにライフスタイルを問い直す 

5)牧 武士(株式会社洸陽電機)

  健全な地球を残すための企業がなすべき思考と行動 

 

校舎「あすなろ」4階2411教室(哲学・思想部門) 座長:平田 俊博(山形大学名誉教授)

1)古川 範和(東京大学大学院)

  動物性から神性への更生 ― 晩年の廣池千九郎が提起した重大問題

2)半田 栄一(鶴見大学短期大学部)

  禅の自然観と生命・環境 ― 道元に関して

3)渋谷 仙吉(人間自然学研究所)

  人間生態系的生命とディープ・エコロジーの研究

4)星野 克美(多摩大学名誉教授)

  文明崩壊と「農耕回帰」文明の構想  ―「人類サステナビリティ」の可能性を探る

5)梅内 拓生(地球システム・倫理学会)

  地球システム・倫理を詠む

6)平田 俊博(山形大学名誉教授)

  日本的霊性と母性原理 ― 神仏儒基の習合の宗教的基盤

 

校舎「あすなろ」4階2407教室(学際領域部門) 座長:後藤 敏彦(環境監査研究会)

1)内尾 太一(麗澤大学)

  日本・チリ遠地津波考 ― 大海を越える倫理的想像力のために

2)松田 康男(地球システム・倫理学会)

  経済成長至上論の危険性・無責任性と定常経済論によるその克服

3)小山 芳郎(ジャーナリスト・NHK会友)

  人間・後藤新平に学ぶ人類存続の道

 

4)土井 新悟(ときまたぎHoldings株式会社)

  人と自然とエネルギーが調和する未来

5)服部 理恵(一般社団法人結婚学会)

  「まない」という考え方 ― 母性性の気付きから未来へと続くいのちを育む

6)阪口 竜也(フロムファーイースト株式会社)

  森の叡知プロジェクト

 

校舎「あすなろ」4階2406教室(英語セッション:サステイナビリティ部門)  

座長:青木 三郎(筑波大学)

1)Vivek Anand Asokan (Graduate Program in Sustainability Science  Global Leadership Initiative, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)

"Data-driven approach in sustainability science: Open Data and Sustainability indicators approach, can they lead to transparency?"

2) Ali Karrazi (Global Education for Innovation and Leadership Program, University of Tokyo & Advanced Systems Analysis Program, International Institute for Applied Systems Analysis, Austria)

"Evaluating the evolution of the Heihe River basin using the Ecological Network Analysis: efficiency, resilience, and implications for water resource management policy"

3) Heng Yi Teah (Graduate Program in Sustainability Science  Global Leadership Initiative, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)

"Transitioning towards sustainable consumption of Phosphorus: the challenges and potential solutions from multi-stakeholder analysis in Japan"

4)Olga Tyunina (Graduate Program in Sustainability Science  Global Leadership Initiative, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)

"Analysis of Geographic Distribution of Organic Farming and Eco-farming in Japan"

5)Shogo Kudo (Graduate Program in Sustainability Science  Global Leadership Initiative, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)

"Nurturing Active Mindset among the Local Youth for Rural Sustainability: A New Role of Local Schools in Aging and Shrinking Society"

6)Doreen Allasiw (Graduate Program in Sustainability Science  Global Leadership Initiative, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)

"The role of traditional institutions in the conservation of agricultural landscapes"

 

●会場(麗澤大学・校舎「あすなろ」)へのアクセス

JR南柏駅をご利用頂くのが便利です。南柏駅からは東口より東武バス(1番乗り場)に乗車し、バス停「麗澤大学前」で下車してください。(約4分、運賃170円)。 バス停「麗澤大学前」から横断歩道を渡ってすぐの建物が、麗澤大学・校舎「あすなろ」です。

 

●大会期間中、非会員の方は上記の自由論題発表、基調講演、シンポジウムに無料で参加できます。

 

●問い合わせ先

地球システム・倫理学会 事務局

277-0065 千葉県柏市光ヶ丘211

 麗澤大学・立木教夫研究室 地球システム・倫理学会事務局

Tel: 04-7173-3462   Fax: 04-7173-3263   Email: jasgsegmail.com(☆を@に替えて送信ください)

 


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